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【SaaS必見】NRRはなぜ重要なKPI?意味&向上方法を紹介

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【SaaS必見】NRRはなぜ重要なKPI?意味&向上方法を紹介

「SaaS企業のKPIのなかではNRRが重要と聞いたけれども、どんな指標なの?」
「NRRを向上させるにはどうすればいいのか知りたい」
このようにお悩みではないでしょうか?

SaaS企業のKPIには、チャーンレートやLTVなどいろいろな指標があります。そのなかで、近年多くのSaaS企業が重要視しているのが「NRR」です。しかしNRRがどのような指標なのか、MRRやARRなど似た指標とどう違うのか、よく理解できていない方も多いようです。

そこで今回は、SaaS企業でなぜNRRが重要なKPIとされているのか、計算方法や活用方法、ベンチマークとすべき数値などを解説します。NRRを向上させる取り組みも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

|NRRとは?

まずはそもそもNRRとはどのようなものなのか、意味や重要性、計算方法などを解説します。

■英語の意味と定義

NRRとは、Net Revenue RetentionもしくはNet Retention Rateの略語で、日本語ではどちらも「売上維持率」と訳されます。

SaaSにおいては「既存顧客の売上がどれだけ増減したのか」を示すKPIです。一定期間のNRRを算出することで、来年の同期間にどの程度の売上規模になるかを予測するのに役立ちます。

■SaaS企業にとって重要な理由

SaaS企業にとって、NRRは非常に重要な指標とされています。それはNRRが100%を超えれば、たとえ新規顧客獲得数がゼロだったとしても、既存顧客だけで事業を成長させていけるとされているためです。

SaaSをはじめとするサブスクリプション型ビジネスでは、新規顧客を獲得した時点ではLTVがCACを下回り、すぐに解約されると赤字になります。つまり新規顧客をいくら獲得し続けても、維持・継続してもらわなければビジネスとして成り立ちません。

新規顧客の獲得に頼らず安定的に事業を運営できる状態がSaaSの理想であり、NRRは理想を実現するための目標とする指標とされているのです。

■MRRやARRとの違いは?

NRRと似た言葉にMRRとARRがあります。

MRRはMonthly Recurring Revenueの略語で、「月間経常収益」を指します。MRRは毎月決まって発生する収益や売上の総額で、初期費用などは含まれません。MRRには、以下の4種類があります。

 New MRR

 当月の新規顧客から得られるMRR

 Expansion MRR

 アップグレード・クロスセルなどにより前月よりも取引額が増加した
 既存顧客から得られるMRR

 Downgrade MRR

 ダウングレードなどにより前月よりも取引額が減少した
 既存顧客から損失したMRR

 Churn MRR

 当月にサービスを解約した既存顧客から損失したMRR


MRRは以下の計算式で求めます。

当月のMRR=前月のMRR+ (New MRR+Expansion MRR−Downgrade MRR―Churn MRR)

一方ARRはAnnual Recurring Rateを略語で、「年間経常収益」のことです。MRRを12倍したものがARRになります。

MRRやNRRは新規顧客から得られるNew MRRを含む点が、既存顧客のみから得られる収益のみで考えるNRRとは異なります。

■NRRの計算方法と一例

NRRは、以下の計算式で求められます。

NRR(%)=(月初の合計MRR + Expansion MRR - Churn MRR - Downgrade MRR)÷月初の合計MRR×100

計算式からわかるように、NRRはNew MRRを含めずに、既存顧客だけでの成長率を算出するのが特徴です。

以下の例でNRRを計算してみましょう。

月初の合計MRR=400万円
New MRR=50万円
Expansion MRR=55万円
Churn MRR=10万円
Downgrade MRR=5万円

NRR=(月初のMRR 400万円+Expansion MRR 55万円―Churn MRR 10万円―Downgrade MRR 5万円)÷月初のMRR400万円×100=110%

New MRRを含まなくても、既存顧客だけで維持率が100%を超えています。つまりこのまま営業を続ければ、たとえ既存顧客がゼロだったとしても、収益を上げていけると分かります。

|NRRのベンチマーク

既存顧客の継続によって収益があがるSaaSビジネスにおいては、NRRが非常に重要な意味を持ちます。

たとえば月初のMRRが1,000万円だった場合、NRRが110%であれば、新規の顧客を今後獲得できなかったとしても、1年後のMRRは1,100万円になっていると予測できます。

一方NRRが90%であれば、1年後のMRRは900万円となり、新規顧客を獲得できなければビジネスは衰退していくことになるでしょう。

NRRのベンチマークとしては、一般的には100〜115%が適切とされています。

これを裏付ける調査としては、Open View Advisorsが発表した2021 Financial and Operating Benchmarks Reportによると、調査した225社のうちNRRが100%以下だったのは全体の36%、100〜115%が39%、115%以上が25%となっています。

しかしNRRのベンチマークは、ターゲットとする企業規模により異なります。同レポートによると、ターゲットとする企業規模ごとのNRRは以下のとおりとなっていました。

 企業規模(従業員数)

 NRR

 20名未満(VSB=Very Small Business)

 95-105%

 20〜100名以下(SMB=Small Business)

 95-115%

 101〜1,000名(Midmarket)

 100-120%

 1,000名以上(Enterprise)

 95-120%


VSBやSMBでは中央値は約100%ですが、MidmarketやEnterpriseでは105%前後となっています。

顧客が中堅から大企業であれば、NRR100%を維持し成長し続けていける可能性は高くなります。一方顧客が従業員数100名以下の中小企業である場合には、ExpansionさせてNRR100%を超えるのは、容易ではないといわれています。

ただし中小企業向けのSaaSは、新規顧客を獲得する余地が大きいといわれているため、NRRが100%を下回るからといって成長しないわけではありません。

|NRRを向上させるカスタマーサクセス

NRRが100%を上回ると、企業は新規顧客を獲得しなくても成長し続けていけます。そのために役立つのが「カスタマーサクセス」です。ここではカスタマーサクセスとは何なのか、なぜカスタマーサクセスがNRR向上に貢献するのかを解説します。

■カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセスとはその名のとおり、自社のプロダクトを通して「カスタマー(顧客)」の目的を達成させる、つまり「サクセス(成功)」へと導くためにおこなうあらゆる活動、またそれらをおこなう組織のことです。

SaaSをはじめとするサブスクリプション型ビジネスにおいては、顧客は安価に、低リスクでサービスを利用できます。しかしそのぶん「役に立たない」と感じれば、簡単に解約してしまいます。

そのためサービスを提供する企業は、顧客にプロダクトの価値を感じてもらい、使い続けてもらわなければなりません。そのため顧客が契約してから目的を達成するまで伴走してサポートするカスタマーサクセスが注目されているのです。

■カスタマーサポートとの違い

カスタマーサクセスと似た組織に「カスタマーサポート」があります。しかし両者には明確な違いがあります。

カスタマーサクセスは、契約した顧客の成功に向けて能動的に働きかけ、つまずきの芽を取り除くのが役割です。対してカスタマーサポートは、顧客に問題が発生したときに、はじめて接点を持ち受動的に対応します。

カスタマーサクセスとカスタマーサポートのどちらも「顧客の満足度を高める」という点では共通しています。しかしカスタマーサポートが顧客の満足度をマイナスからゼロに戻すものであるのに対し、カスタマーサクセスはゼロからプラスへと転じ、長く継続利用させることで利益を増大させていくものなのです。

■NRR向上につながる理由

カスタマーサクセスがNRR向上につながるとされる理由は何なのでしょうか。

そもそもNRRを向上させるには、Expansion MRRが、Churn MRRとDowngrade MRRの合計を上回り続けなければなりません。

そしてカスタマーサクセスでは、「顧客の成功体験」を生み出す役割として、LTV最大化や解約防止を目標に以下のような取り組みをおこないます。

 ・サービスを契約した顧客にオンボーディングをおこない、定着を目指す
 ・顧客の成功につながる機能を提案し、アップセル・クロスセルにつなげる
 ・顧客の利用状況を監視し、適切なタイミングで働きかけて継続を促す

つまりExpansion MRR向上に必要なアップセル・クロスセルなどの取り組みと、Churn MRRとDowngrade MRRを低下させる取り組みは、一般的なカスタマーサクセスの役割と一致します。そのためカスタマーサクセスに取り組めば、NRR向上へとつながっていくのです。

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