【事例あり】NPS®とは?顧客満足度より業績向上に繋がる指標を解説

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【事例あり】NPS®とは?顧客満足度より業績向上に繋がる指標を解説

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NPS®とは?顧客満足度より業績向上に繋がる指標を解説

「NPS®と顧客満足度との違いがわからない」
「NPS®の活用方法を知りたい」

NPS®の導入を考えてはいるものの、このような悩みを抱えて踏み出せない方が多いようです。 たとえツールを導入しても、うまく活用できなければ業績の向上につなげることはできません。

そこで本稿では、そもそもNPS®とはどういったものなのか、どのように活用するのかを、顧客満足度との違いを含め解説します。主なNPS®ツールや、NPS®の活用事例もあわせて紹介します。

5分ほど時間をとって読んでいただくことで、NPS®の仕組みを理解し、業績向上に役立てられるようになるでしょう。


|NPS®とは?


NPS®(ネット・プロモーター・スコア)とは、企業やブランドに対する愛着や信頼の度合いを表す「顧客ロイヤリティ」を測る指標のひとつです。2003年にアメリカのコンサルティング会社である「ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)」のフレッド・ライクヘルド(Fred Reichheld)氏を中心とするチームによって開発されました。

NPS®では「商品やサービスを友人や同僚にすすめる可能性」を、顧客に0〜10点で回答してもらうことで、顧客ロイヤリティを可視化します。「顧客ロイヤリティ」という目に見えない顧客の忠誠度を数値化し目に見えるようにしたことにより、業績の成長に向けたPDCAに取り組みやすくなりました。


■顧客満足度調査との違い

一般的に顧客満足度調査は「あなたは商品やサービスにどの程度満足しましたか」といった、抽象度が高い質問がなされます。顧客に提示する選択肢についても、1〜5までの数字を選ぶ、「非常に満足・満足・普通・不満足・非常に不満足」から選ばせるなど企業によってまちまちです。

そもそも「満足」という言葉自体が曖昧で、個人の捉え方次第で回答が大きく違ってきます。
顧客満足度調査では。「満足度が高い」とする結果が出ても、顧客がそれを他者に対して好意的に発信するかというと、そうとは限らないことが特徴です。


■NPS®と業績向上の相関

NPS®は業績との相関性が高いことが明らかにされており、いい結果が出ると企業成長率も高くなる傾向が見られます。

「現在どれだけ満足しているか」を尋ねる顧客満足度調査とは異なり、NPS®では「あなたはこの商品を家族や友人にすすめたいと思いますか?」と将来的な行動についての回答を求めることが特徴です。

「人にすすめるか」と明確に尋ねられ、それに対して9点、10点といった高いスコアをつけた顧客は、実際にその行動を起こす可能性が高いと考えられます。またそう回答した顧客自身も、商品を再購入する確率が高いと予測されるでしょう。

さらにNPS®スコアと自由記述を含むほかの質問項目との相関性を分析し、高スコアをつけたロイヤリティの高い顧客の意向を優先して商品の改善をすすめられることで、効果的に業績を向上させていけるのです。


|NPS®導入&活用方法


顧客ロイヤリティを数値化し、業績予想やサービス改善に役立つNPS®は、どのように導入すればいいのでしょうか。ここからは、NPS®の導入方法と活用方法を紹介していきます。


■アンケートの事例

NPS®においては「あなたはこの商品を家族や友人にすすめたいと思いますか?」という質問を主軸に、アンケートを作成します。

NPS®でアンケートを作るときには、以下の4点を意識します。

・質問内容は簡潔にする
・質問への回答は0〜10点の11段階で行ってもらう
・質問数は多くしすぎない(3〜5分以内で回答できる程度にとどめる)
・顧客が自由に回答できる記述式の質問も含める

<アンケート例>
質問(1) あなたはこのサービスを家族や友人にすすめたいと思いますか?
0〜10点の点数で回答してください。
質問(2) 上記を選んだ理由をお聞かせください。(自由記述)
質問(3) 商品に対する下記項目ごとの満足度を0〜10点でお聞かせください。
  1) ブランドイメージの良さ
  2) 商品の魅力
  3) アフターフォローの手厚さ
  4) コストパフォーマンス
質問(4) 商品で改善したいことがあれば1つ挙げてください。(自由記述)


これまでの顧客満足度アンケートでは、30問〜50問といった大量の設問が設定されているものも多く見られました。そういったアンケートは回答者の負担が重く、回答率・信頼性が下がります。

NPS®では重要な質問に絞り込んだうえでシンプルなものとし、回答者の負荷を軽くすることが大切です。


■NPS®計算方法

NPS®は、アンケートに回答した人の結果を以下の3カテゴリーに分類したうえで集計してからスコアを算出します。

カテゴリー 回答した点数 タイプ
批判者 0〜6点 不満を持ち、他者に悪い意見を広める可能性がある
中立者 7〜8点 満足はしているが、他者に推奨もしない
推奨者 9〜10点 満足していて、他者にすすめてくれる

アンケート結果を分類したら、以下の計算式でNPS®を出しましょう。

NPS®=推奨者の割合(%)- 批判者の割合(%)

たとえば100人のうち、批判者が30人(30%)、推奨者が20人(20%)だった場合、

NPS®=20% - 30%=-10%

となり、NPS®は-10ポイントとなります。


■調査結果の分析方法

NPS®は、-100〜+100の範囲内で算出されますが、マイナスになることは決して珍しくはありません。

とくに日本人は、アンケートなどに対して無難に真ん中あたりの評価をつけやすい「回答中心化傾向」が高いとされています。NPS®では中心付近の5〜6で回答すると「批判者」とされてしまうことから、スコアがマイナスに陥りやすいのです。そのため数値がマイナスになったとしても、競合よりも高い可能性は十分あり得ます。

NPS®で自社を分析する際には、数値だけで商品やサービスの善し悪しを判断するのは賢明ではありません。記述式の設問で寄せられた回答も含め、総合的に分析することが重要です。

具体的方法としては、寄せられた意見をNPS®の点数ごとに一覧にして、どのスコア帯の顧客がどういった意見を持っているのかを確認しましょう。批判者がどういった点に不満を持ち、推奨者が満足しているのはどの部分なのかを知るだけでも、大いに参考になるはずです。


|NPS®導入にお役に立つ計測ツール


NPS®を自社で導入するなら、アンケートの作成や集計、結果の分析までを効率よく行えるツールを導入するとスムーズです。代表的なNPS®ツールを、4つ紹介していきます。


■Tayori


TayoriはNPS®の調査にも対応したアンケート作成ツールです。アンケートの作成が不慣れな人のために、複数のテンプレートが用意されているので設問をイチから考える必要がありません。

NPS®に適した11段階での設問形式はもちろん、フリーテキストやチェックボックスといったアンケートを、直感的な操作画面で作成できます。寄せられた回答を自動で集計し、リアルタイムで簡単なグラフに表示してくれることも、Tayoriの特徴です。


■Delighted


Delightedは、寄せられた回答をダッシュボードでリアルタイムに確認できることが特徴のNPS®ツールです。自社サイトはもちろん、電子メールやSMS、リンクを介して顧客にアンケートを配信できます。

批判者に分類された顧客に対しては、サポートへの連絡を促すメッセージを表示する機能もあります。Delightedのサイト自体は英語ですが、アンケートは日本語での作成が可能です。


■Ambassador Relation Tool


Ambassador Relation Tool
は、NPS®のアンケートメールを配信して計測・分析できるマーケティングツールです。定期的にアンケートを実施することで、熱狂的なファンを意味するアンバサダーとなる要素を含む顧客を抽出します。

ロイヤリティの高い顧客に対するマーケティング活動を強化することで、業績アップの実現を目指します。


■pottos


弊社が提供するpottosは、顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化させるBtoBに特化したカスタマーサクセスオートメーションツールです。

既存顧客のサービス利用状況を収集して状況の変化を検知し、漏れのないカスタマーサクセス業務をサポートします。顧客に対してはヘルス状況に応じたメールやポップアップ通知を配信することで、チャーン(解約)を未然に防ぐようアプローチを行います。

Playbookやタスク機能でカスタマーサクセスご担当者の業務進捗を管理し、業務を効率化させるのもpottosの特徴です。NPS機能についても、近々導入予定です。


|国内外の導入企業


国内外でNPS®を導入し、業績の向上に役立てている企業を2社紹介します。NPS®の業界別ランキングとあわせてチェックしましょう。


■NPS®の業界別ランキング

まずはNTTコムオンラインが2016年から実施している業界別NPS®ベンチマーク調査による、2020年度の業界別ランキングトップ企業を紹介します。
参考:NPS業界別ランキングトップ企業 2020

部門 企業 NPS
カーシェアリング タイムズカーシェア -5.9
ネットスーパー ライフネットスーパー 3.1
都市ガス ENEOS都市ガス -34.4
アパレルECサイト ZOZOTOWN -13.3
セキュリティソフト ESET -10.2
対面証券 ヤマト証券 -56.4
ネット証券 GMOクリック証券 -35.0
大手携帯キャリア NTTドコモ -47.0
MVNO・サブブランド mineo(マイネオ) -21.3
転職関連サイト Indeed(インディード) -21.1
転職エージェント ジェイエイシーリクルートメント -22.2
動画配信サービス Netflix -4.4
銀行 ソニー銀行 -24.5
ダイレクト型自動車保険 ソニー損害保険 -20.2
代理店型自動車保険 東京海上日動火災保険 -40.4
クレジットカード 楽天カード -17.0
電力部門 楽天電気(楽天エナジー) -18.7
生命保険 アフラック -37.1

結果からわかるように、各部門のトップ企業であってもNPS®はほとんどがマイナスを示しています。必ずしも数値がマイナス=評価が低いわけではないので、業界のNPS®を参考にしつつ自社のデータを分析し、「いまの数値よりも改善する」を目標にすることが大切です。


■成功例1:ソニー損害保険株式会社

NPS®を活用した成功事例の1社目として、ソニー損害保険株式会社を紹介します。ソニー損害保険株式会社は、2020年のダイレクト型自動車保険部門で業界トップのNPSを獲得した企業です。

ソニー損保はダイレクト自動車保険業界で実売上でもトップを走り続けるなか、2013年にNPS®を導入しました。その結果、NPS®自体は悪い数値ではなかったものの、顧客が「他者との比較が面倒」といった消極的な理由で自社を選んでいることを知るに至ります。

さらに調査を進め、NPS®の数値が契約の継続率や好意的な口コミ回数との相関関係があることを確認し、NPS®を収益に直結する指標として重視するようになりました。NPS®を向上させることは、すなわち顧客満足度を上げることにつながります。全社的にNPS®を共通言語とし、批判者層に直接コールしフォローアップするなどUXの改善に取り組んでいます。

結果的に顧客の信頼感獲得と同時に離脱を抑制することになり、業績の向上につながっているのです。

参考:https://genesiscom.jp/sonysonpo-talk01/
https://genesiscom.jp/sonysonpo-talk02/


■株式会社Loco Partners

株式会社Loco Partnersは、一流ホテルや旅館を厳選した宿泊サービスを展開している企業です。

Loco PartnersがNPS®を導入したのは2016年のことです。独自設定している宿泊施設のグレード別、ユーザーが利用するデバイスごとに、NPS®スコアのモニタリングを実施しました。
NPS®で顧客満足度を継続的にモニタリングすることで、中長期的な成長を目指したのです。

同じグレードの施設でNPS®が低ければ、ユーザーの期待値と施設のグレードとの間にズレが発生しているといった判断をするのに活用しています。批判者に対しては直接ヒヤリングを行うことで、顧客満足度を高める方策を探るのです。

またデバイスごとのNPS®を知ることで、UIやUXの満足度を測り、課題箇所の特定や有効なマーケティングチャネルの見極めに役立てています。NPS®をマーケティング戦略に活用することで、Loco Partnersは業績を伸ばしているのです。

参考:https://seleck.cc/1224


|まとめ


「顧客ロイヤリティ」という目に見えない資産を可視化するのがNPS®です。NPS®には以下のような特徴があります。

  ・顧客満足度調査と異なり業績と相関している
  ・設問に曖昧さがないので回答の信頼性が高い
  ・信頼度が高いので分析結果を基にPDCAを回しやすい

NPS®では6点までを批判者と判定するので、回答中心化傾向が高い日本においては数値がマイナスに傾きがちです。マイナスが出たからといって必ずしも評価が低いわけではないので、競合他社や業界トップの数値なども参考にしましょう。

NPS®においては、現在のスコアを知り、数値を少しでも向上させるためにできることは何なのかを考えることが大切です。

※ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS、そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標またはサービスマークです。

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