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【徹底解説】LTV(Life Time Value)とは?

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Life Time Value

「LTVが事業にどう関係しているのか理解したい」
「算出方法を詳しく知りたい」
マーケティングやカスタマーサクセスに取り組み「LTV」という言葉をよく目にするようになり、このように考えてはいませんか?

LTVは企業活動をしていくうえで、近年もっとも注目されている指標のひとつです。LTVを正しく理解し数値の向上に取り組むことは、これからの成長戦略として欠かせません。

本稿では、ビジネスにおけるLTVの重要性や詳しい算出方法、さらに数値を向上させる対策まで詳しく解説します。

最後まで読んでいただければ、LTVの理解が深まり、事業の成長に役立てられるようになるでしょう。

|LTVとは



LTVとは、「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の頭文字からできた言葉で、日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。具体的には、ある顧客の生涯において、自社の商品やサービスを購入・利用してくれることにより得られるトータルの収益のことです。LTVが向上すると自社の収益が増大するため、LTVは企業にとって重要な指標とされているのです。

LTVは、顧客との1回の取引で得られる収益だけではなく、2回目以降の取引から発生する収益も含めて算出されます。そのため商品やサービスの長期的な価値を顧客視点で考え、継続的に自社の収益に結びつけていくことが、LTVの向上には欠かせません。

|ビジネスにおける重要性


近年LTVがこれほど注目されるようになったのには、以下の3つの理由があります。

■理由1)1:5の法則

マーケティングに携わっている人なら、「1:5の法則」という言葉を聞いたことがあるでしょう。1:5の法則とは、「新規顧客に販売するのにかかるコストは、既存顧客に販売する5倍のコストがかかる」とする法則です。

従来の売り切り型中心の考え方では、新規顧客を開拓し続けなければ売上が立ちません。そのためマーケティングコストの大半を、新規顧客を獲得し続けるために費やすことになりがちです。

しかしそれより既存顧客との関係を継続し、再度商品を購入してもらうほうが、企業にとってははるかに効率的・経済的であることを示したのが「1:5の法則」です。

「一見客よりも馴染みの客を大切にする」のは、ビジネスでは古くからあった考え方で、決して目新しいものではありません。それが近年IT技術などの発達により数値的に裏付けられるようになり、多くの企業が新規顧客の獲得よりも既存顧客を重視する方向へと大きく舵を切りました。

そして既存顧客が生み出す価値を測り、さらにその価値を高めて自社の利益を拡大していくための指標のひとつとして、LTVが重視されるようになったのです。

■理由2)新規顧客獲得の難しさ

多くの企業がLTVを重視するようになったのには、新規顧客を獲得することが困難になったことも理由として挙げられます。

日本の人口が増加し市場が拡大傾向にあった頃は、新規顧客の獲得は容易で、簡単に売上を伸ばすことができました。需要が供給を上回っていたため、魅力的なプロダクトを生み出し、プロモーションをかければいくらでもモノが売れたのです。

しかし日本の人口は2008年をピークに減少に転じ、同時にマイナスに転じた経済成長率も低成長を続けたままで復調の兆しは見えません。さらに通信技術が発達し、誰でも簡単に欲しいものを手に入れられるようになったと同時に、商品やサービスを販売するハードルも下がり、多くの市場は飽和しています。新規顧客の獲得は困難になるばかりです。

そのため競争を勝ち抜きようやく獲得した新規顧客を定着させ、LTVを高めることが、企業の成長には欠かせなくなったのです。

■理由3)サブスクリプション系SaaSのビジネスモデル

LTVが重視されるようになった理由として、サブスクリプション系SaaSのビジネスモデルが台頭してきたことも挙げられます。

これまでは、商品やサービスを購入すると同時に所有権が顧客に移る「買い切り型」のビジネスモデルが主流でした。購入した時点で顧客のLTVは最大となり、そのあとは利益を生み出すことがほとんどありませんでした。そのため顧客との関係を維持することは、さほど重視されていなかったのです。

一方商品やサービスを所有することなく、一定期間利用する権利を購入するSaaSを代表とする「サブスクリプション型」のビジネスモデルでは、顧客と契約した時点ではほとんど利益はありません。むしろ、そこまでにかけたCAC(顧客獲得コスト)を下回ることがほとんどです。

しかしサブスクリプション型のビジネスモデルでは、顧客が契約を継続する限り利益は増えていき、LTVも向上し続けます。つまりサブスクリプション型ビジネスにおいては、「LTVを向上させること=ビジネスを成長させること」と言っても大げさではないのです。

|LTVの算出方法


ビジネスにおけるLTVの重要性を把握したところで、LTVの具体的な算出方法を解説します。

LTVを算出するにはいくつかの方法があり、企業の規模や業種によって適切なものは異なります。ここでは代表的な3種類の計算方法をご紹介します。

■LTV = 顧客の年間取引額 × 収益率 × 顧客の継続年数

この計算式は、事前に算出しておいた収益率を要素として取り入れ、原価や経費などを考慮してLTVを算出したい場合に用います。特定の顧客がどれだけ利益を上げるのかに注目した計算方法です。

たとえばA社との年間取引額が200万円、収益率が60%、継続年数が2年だとした場合、

LTV=顧客の年間取引額200万円×収益率60%×顧客の継続年数2年=240万円

と算出されます。

本来LTVは、このように顧客一人ひとりのLTVを算出するのが理想です。しかし多くの顧客を抱える企業において、個別にLTVを算出して対応するのは難しいのが現実ではないでしょうか。

そのため必要な指標について顧客全体の平均を出したうえで、以降で紹介する2つの方法のように、LTVの平均値を算出するのが一般的です。

■LTV = 平均顧客単価 × 平均購買頻度 × 平均継続期間

LTVの平均値を計算するときに、もっとも基本となる計算式です。

たとえばユーザーの1回あたりの平均購入単価が3,000円、平均購入頻度が2か月に1回、平均継続期間が12か月だと仮定すると、

LTV=平均顧客単価3,000円×平均購買頻度1回/2か月×平均継続期間12か月=18,000円

と算出されます。

ただしこの計算式では売上しか算出できず、顧客を獲得するのにかかったコストや顧客を維持するために必要な費用が考慮されていません。これらを差し引いてLTVを算出するときには、次に紹介する式を用います。

■LTV = (平均購買単価 × 購買頻度 × 継続購買期間) - (新規獲得費用 + 顧客維持費用)

新規顧客の獲得費用や既存顧客のサポート費用を「コスト」として考慮して、LTVを算出したいときに用いる計算式です。

たとえば平均購買単価が5,000円、年間の購買頻度が12回、継続購買期間が5年、新規獲得費用が1社あたり7,000円、顧客維持費用が1社あたり15,000円(年間3,000円×5年)だった場合、

LTV=(5,000円×12回×5年)−(7,000円+15,000円)=27万8,000円

となります。

売上とコストを分けて計算するため、新規顧客獲得にどの程度の費用が必要か、といった基準を持てます。少ないコストでいかに大きな利益を上げるかは、マーケティング戦略には欠かせない視点です。費用対効果を意識しやすくなることが、この計算方法のメリットです。

|LTVを向上させるには?



ここからは、LTVを向上させるためにできる対策を、詳しく解説していきます。

■営業プロセスモデルによって対応部門が違う

LTVを改善する具体的な対策を紹介する前に、そもそもどの部門が施策を立て実行するのかを考えてみましょう。

LTV向上対策を実行する部門は、営業部門がインサイドセールスとポストセールスに分かれているのか、顧客をサポートするカスタマーサクセス部門はあるのかなど、企業がどのような営業プロセスモデルを採用しているのかよって異なります。またアップセルはインサイドセールスが担当する企業もあれば、カスタマーサクセスの役割としているところもあるでしょう。

ここで大切なのは、どのような営業プロセスモデルを採用しているのかにかかわらず、LTVを向上させる取り組みが、企業の利益拡大につながることをすべての部門が認識することです。そのうえで自社の営業プロセスモデルにあわせ、どの対策をどの部門が対応するのかを明らかにし、指標を立ててて取り組むことが重要です。

■方法1)顧客単価を上げる

LTVのもっとも基本的な計算式は、

LTV = 平均顧客単価 × 平均購買頻度 × 平均継続期間

だとご紹介しました。つまり3つの掛け合わせのいずれかを増やせば、LTVは向上します。

このうち顧客単価を増やす取り組みとしては、以下のような対策が考えられます。

 ・商品・サービス単価を上げる
 ・クロスセルさせる
 ・アップセルさせる

商品・サービス単価を上げる、つまり値上げすると単純に全顧客のLTVが引き上がります。ただし値上げするに相応な、納得できる理由がなければ顧客の理解は得られません。場合によってはチャーン(解約)のリスクが高まるため、そう容易に実行を決断できる対策ではないでしょう。

となると、現実的なのはクロスセルとアップセルです。

クロスセルは、現在利用している商品やサービスと組み合わせて使うと、より良い効果が得られるものをあわせて購入してもらうことで、購入単価を引き上げるセールス手法です。Amazonなどの通販で、「一緒に購入するのにおすすめの商品」が表示され、思わず購入した経験がある人もいるでしょう。サブスクリプション型ビジネスモデルであれば、サーバーを年間契約しようとしている顧客に対し、セキュリティソフトの導入を勧めるなどが考えられます。

一方アップセルは、購入を考えているもの、現在継続使用しているものよりも、さらに高額な商品やサービスを購入してもらったり、プラスαでオプションを追加してもらったりすることを意味します。たとえば1台のPCでしか使えない画像編集ソフトを、月額料金が1.5倍になるだけで3台で使えるプランに変更してもらう、プラス500円払えば使えるツールの制限がなくなるオプションを追加してもらうなどが考えられます。

どちらも顧客単価を上げられますが、顧客に働きかけるときには「押し売り感」を出さないことが大切です。場合によっては解約の引き金となるため注意しましょう。

■方法2)購入頻度を上げる

続けて「LTV=平均顧客単価 × 平均購買頻度 × 平均継続期間」のうち、平均購入頻度を上げる対策を考えてみましょう。

平均購入頻度を上げるには、以下のような取り組みが有効です。

 ・顧客に継続的にアプローチする
 ・顧客を囲い込む
 ・サブスクリプション型への移行を検討する

顧客の購入頻度を上げるためには、顧客に「継続的に接触すること」「積極的に購入を促すこと」が大切です。たとえばサプリであるなら、商品が切れるタイミングで「そろそろ追加購入が必要ではないですか?」とメールを送ると効果的です。商品を購入した顧客にうるさく思われない程度にメルマガを配信したり、適切なタイミングで適切な内容のメールを送るステップメールを導入したりするといいでしょう

会員しか使えない期間限定のクーポンを配布する、一定の割合でポイントがたまるシステムを構築するのも効果的にリピーターを育成できます。ポイントがたまれば顧客のランクが上がり、特別なサービスが受けられるようなロイヤルティプログラムも、顧客の囲い込みには有効です

サブスクリプション型への移行が可能なら、ビジネスモデル自体を転換させるのも方法のひとつです。サブスクリプション型ビジネスは、SaaSの専売特許ではありません。雑誌や新聞の定期購読からファッション、家電や車まで、さまざまな分野でサブスクリプション型への移行が進んでいます。自社のビジネスに採用できないか、新たな視点で検討してみてはいかがでしょうか。

■方法3)継続率を上げる

LTVを向上させるなら、「LTV=平均顧客単価 × 平均購買頻度 × 平均継続期間」のうち、継続期間を長くする、つまり継続率を上げる対策も講じましょう。

継続率を上げるには、以下のような取り組みを実施します。

 ・適切なタイミングで顧客にアプローチする
 ・カスタマーサクセスを導入する

購入頻度を上げるのと同様に、顧客が商品を使い終わる、あるいはサービスの更新時期が近づいたタイミングで、適切にアプローチしましょう。ほかの商品やサービスを検討する時間を与えないことがポイントです。

取り扱っている商品やサービスによっては、顧客に継続してもらうために、カスタマーサクセスを導入するのも方法のひとつです。商品やサービスを継続利用してもらうためには、結局のところ「その商品を使い続けたい」と顧客に思ってもらう以外にありません。どれだけアップセルを働きかけても、ポイントを付与しても、プロダクトそのものを「使ってよかった」と顧客が感じていなければ、継続してもらえることはないのです。

顧客を能動的にサポートし、自社のプロダクトを通してカスタマーの目的を達成させる、つまりサクセスへと導くことができれば、継続率を上げることにつながります。

カスタマーサクセスについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【入門編】カスタマーサクセスとは?基礎から徹底的に解説

■方法4)顧客ロイヤルティを計測する

LTVは、顧客ロイヤルティが高い企業ほど高くなることが知られているため、顧客ロイヤルティを計測し、ロイヤルティの高い顧客、「ロイヤルカスタマー」をケアすることも重要です。

顧客ロイヤルティとは、顧客が特定のブランドや商品、サービス、または企業そのものに対して持つ「信頼」や「愛着」といったポジティブな感情のことです。ロイヤルティの高い顧客は、自ら商品を利用するだけではなく、他者への推奨も期待できます。

誤解されがちですが、継続利用している顧客が必ずしも顧客ロイヤルティが高いとは限りません。「ほかに適当なものがない」「解約するのが面倒」といった、消極的な理由で継続している顧客も少なからずいるものです。そういった顧客はほかにいい商品に出会うなど、きっかけがあれば簡単に自社から離れてしまいます。

顧客が真のロイヤルカスタマーかを見極めるには、NPS®(ネット・プロモーター・スコア)の計測を実施するのがおすすめです。NPS®とは、「サービスや商品を友人や同僚にすすめる可能性」を、0〜10点で回答してもらうことで顧客を以下の3種類に分類し、ロイヤルティを可視化する方法です。

 ・6点以下をつけた顧客:批判者
 ・7〜8点をつけた顧客:仲立者
 ・9〜10点をつけた顧客:推奨者

目には見えない顧客ロイヤルティを数値化し、ロイヤルティの高い顧客を優先的にケアして維持できれば、効率的にLTVを向上できます。

ロイヤルカスタマー・NPS®について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ロイヤルカスタマーとは?育成のためのポイントも紹介
【事例あり】NPS®とは?顧客満足度より業績向上に繋がる指標を解説

■方法5)CRMやカスタマーサクセスツールの導入

顧客のLTVを向上させるための対策を紹介してきましたが、これらを手動で実行するのは現実的ではありません。たとえば契約更新のタイミングでメール1本送るにしても、何千、何万といった顧客すべての契約更新日を把握して、人力で対応するのは困難です。

LTVを向上させる対策を取るなら、可能な限り顧客のデータを収集し、適切に管理するシステムを構築する必要があります。そのためには、CRMやカスタマーサクセスツールといった、テクノロジーを活用するのがおすすめです。

CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネージメント)の略語で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。CRMは、顧客の個人情報や購買履歴、問い合わせ内容などを一元管理するためのシステムを指すのが一般的です。

一方カスタマーサクセスツールは、カスタマーサクセスを効率的に実行するためのツールです。顧客のサービスの利用状況を監視して、適切なタイミングでポップアップ通知を送るなどすることで、カスタマーサクセスのスムーズな運用をサポートします。

このようなツールを導入して顧客対応の一部を自動化すれば、多くの打ち手を実行できるうえ、ロイヤルカスタマーのケアに時間を割くことも可能です。

弊社でもカスタマーサクセスツール「pottos」を提供しております。詳細な資料も用意しておりますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

pottosの資料はこちらからダウンロードできます。
pottosサービス概要資料

|まとめ


LTVがビジネスにおいて重要な理由、LTVの計算方法、そしてLTVを向上させる対策を詳しく解説しました。

 ・LTVは獲得した顧客が生涯生み出す価値を測る指標
 ・新規顧客の獲得が困難になった今、既存顧客のLTVを最大化させることが重要
 ・LTVを向上させる施策を効率的に行うにはツールによる顧客データの管理がおすすめ

日本の人口は減少傾向にあり、経済の回復も今のところ望めそうにありません。縮小していく市場のなか、事業を拡大していくには、既存顧客に自社のプロダクトを継続利用してもらうことで、LTVを最大化することが必要です。

購買頻度を上げる、継続率を高めるといった施策を打つには、データを分析して活用するのが効率的です。今回の記事を参考に、貴社のLTVを算出し、ビジネスに役立ててみてください。

※ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS®、そしてNPS®関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標またはサービスマークです。

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