【徹底解説】カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?

  1. TOP
  2. media
  3. カスタマーサクセス
  4. 【徹底解説】カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?

【徹底解説】カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【徹底解説】カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いとは?

「カスタマーサクセスってカスタマーサポートとどう違うの?」 「自社もカスタマーサクセスに取り組むべき?」 このように考えてはいませんか?

近年とくにSaaSをはじめとするサブスクリプション型ビジネスを展開する企業で、カスタマーサクセスに取り組むところが増えています。しかしカスタマーサポートが機能しているといった理由で自社には不要と考える人も少なくないようです。

両者は明確に役割が異なり、カスタマーサポートがあるからカスタマーサクセスは不要と判断するのは早計です。本稿では、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いを詳しく解説していきますので、最後まで読んでいただければ両者の違いを理解できるようになるでしょう。

|カスタマーサクセスとは


カスタマーサクセスとは、顧客(カスタマー)を成功(サクセス)に導くことでチャーン(解約)を未然に防ぎ、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目的とした施策です。近年SaaSを中心としたサブスクリプション型のビジネスモデルで注目され、導入する企業が急増しています。

|カスタマーサポートとの違いとは


カスタマーサクセスと混同されやすいものに、カスタマーサポートがあります。カスタマーサクセスを知るためには、カスタマーサポートとの違いの理解が欠かせません。ここからは、両者の違いを詳しく解説していきます。

■目的とミッションの違い

カスタマーサポートのミッションは、顧客に課題が発生したり、トラブルに直面したりしたときに、適切なサポートや対処をすることで問題を迅速に解決し、顧客満足度を上げることです。問題が発生したときにスポット的に対応するため、顧客との関係は短期で断続的なものとなります。

一方カスタマーサクセスでは、顧客を成功に導いて顧客満足度を上げ、LTVを最大化することを目的としています。そのため商品やサービスの導入時から継続して成功に向けて伴走し、長期的な関係を築いていくことが特徴です。

■KPI/KGIの違い

カスタマーサポートでは、顧客の問題をどれだけ解決に導けたかが成果指標となります。たとえば問い合わせ件数に対する対応数や、問い合わせメールへの返信速度がKPI/KGIに設定されます。

対してカスタマーサクセスでは、チャーンレート(解約率)の低下やアップセル・クロスセルなどによる単価の向上、GRR(総リテンション率)やNRR(純リテンション率)による最終的なLTVなどが成果指標になります。

■能動的な対応か受動的な対応かの違い

カスタマーサポートは「課題解決」がミッションであるため、顧客から課題やトラブルが報告されて初めて行動を起こします。問題が発生すれば解決に向けてスピーディーに対応しますが、基本的には「待ち」の姿勢で受動的であることが特徴です。

カスタマーサクセスは、「顧客を成功に導くこと」をミッションとしているため、商品やサービスを顧客に販売したところから業務がスタートします。顧客が失敗しないよう、先回りして課題や問題の芽を摘み取ろうと能動的に対応する点が、カスタマーサポートとは異なります。

■対応の工数&スピード

カスタマーサポートは、顧客からトラブルが報告された段階で、できるだけ早く課題解決することが求められます。迅速に対応し、いかにスピーディーに顧客が商品やサービスを「これまでどおり」使えるようにするかが重視されます。

対してカスタマーサクセスでは、顧客がスムーズに商品やサービスを使い続けられるよう、先回りして繰り返しのアプローチを行います。それでも問題が発生したときには、顧客の成功につながるように根本的な解決を目指すことが最優先されるため、解決速度は重視されません。トラブルの解決により、顧客が「さらに成功に近づく」ことがカスタマーサクセスでは重要とされるのです。

■組織の立ち位置

カスタマーサポートは自部署内で顧客のサポートを完結させることが基本であるのに対し、カスタマーサクセスにおいてはカスタマーサポートはもちろん、営業や製品・サービスの開発を担う部署との連携も重視されます。各部署と密にコミュニケーションを取りながら、全社を挙げて顧客の成功に向かわせるのがカスタマーサクセスの役割です。

■売上への貢献

カスタマーサポートは、顧客の課題解決にコストが発生するものの、収益を生み出すことは基本的にはありません

一方カスタマーサクセスは、顧客の成功を支援して契約の延長に結びつけ、さらにアップセルやクロスセルも目指すことで売上に貢献します。

■必要な組織

顧客のトラブル対応を担うカスタマーサポートは、すべての企業に必要な組織です。商品が故障したり、問題が発生したりしたときに迅速に対応できるシステムが整っていなければ、顧客の満足度は上がりません。

カスタマーサクセスは、成長企業(スタートアップ)やSaaS企業にとくに必要とされています。成長企業においては、継続的に売上や利益を上げていくためにはまずは既存顧客の維持に注力し、堅実に実績を積みあげていくのが効率的です。

またSaaS企業に関しては、購入時に売上が最大となる売り切り型ビジネスとは異なり、顧客が継続することで尻上がり的にLTVが最大化していきます。そのためカスタマーサクセスによる伴走型支援が不可欠なのです。

■カスタマーサクセスの運用事例

カスタマーサクセスは比較的新しい概念ですが、すでに多くの企業に取り入れられています。ここではBtoBSaaS、BtoCSaaS、成長企業(スタートアップ)における運用事例を紹介します。

【BtoBSaaSの事例】 Slack


Slackは導入企業数が75万社を超える、チームコミュニケーションツールを提供する、米国サンフランシスコに本社を置く企業です。組織をまたいでオープンかつスピーディーなコミュニケーションを可能にし、ユーザーに「新しい働き方」という価値を提供することを、カスタマーサクセスの重要な役割としています。

データ分析やAIを用い、顧客がどのようにSlackを活用しているかをスコア化することで、カスタマーサクセスの戦略を組み立てています。カスタマーサクセスに届けられた声をチームではなく全社に向けられたメッセージと捉えつつ、カスタマーサクセスを全業務の中心に置くことで、顧客が価値を享受できるよう注力しています。

【BtoCSaaSの事例】メルカリ


スマホから誰でも簡単に物品を売買できるフリマアプリを提供している株式会社メルカリも、カスタマーサクセスに取り組んでいます。

株式会社メルカリでは物理的な満足に加え、「心でも満足できる体験」を顧客にしてもらえることを目指し、できるだけ多様な意見を取り入れ改善をすすめるためにカスタマーサクセスは重要だとしています。顧客のすべての意見を聞くのではなく、多角的に価値を評価して改善ポイントを見つけ、そして改善したことを顧客に伝えることで顧客満足度を上げてきました。

顧客の声を会社全体の問題と捉え、PRやプロダクト、マーケティングといった、社内ののさまざまな部署で横断的にカスタマーサクセスを考えることを大切にしています。

【成長企業の事例】ChatPlus


チャットプラス株式会社は、2016年に創業したばかりのWeb接客ツールChatPlusを提供している企業です。

チャットプラス株式会社では、ChatPlusリリース当時からカスタマーサクセスに取り組み、お客様の声を取り入れることでどんどん機能を追加し改善を重ねてきました。汎用(はんよう)性の高い要望に優先順位をつけ、機能を実装したら顧客へのフィードバックも行います。

成長企業であるため、まずはチャーン(解約)を減らすことよりも、月に100〜150件増え続けるアカウントへのレスポンスをよくし、顧客の要望を速やかにプロダクトに反映することをカスタマーサクセスの活動の中心としています。

|なぜ「カスタマーサクセス」が注目


されているのか

近年カスタマーサクセスが注目されているのは、サブスクリプションモデルが台頭してきたことが大きな理由です。

これまで顧客が商品やサービスを購入するときには、代金を支払い「所有」する、買い切り型が中心でした。買い切り型のビジネスモデルでは購入した商品が顧客のモノとなり所有できますが、一度に大きな金額を支払う必要があります。

対してサブスクリプションモデルでは、サービスを利用する「権利」を購入する形となり、必要な期間だけ利用料金を支払います。1回の支払い金額が小さくなるため、負担を感じることなく商品やサービスを利用できます。この手軽さから、サブスクリプションモデルは広く消費者に受け入れられるようになりました。

一方企業側にとっては、サブスクリプションモデルは1回に受け取る利用料は少なく初期投資を回収する時間がかかるものの、買い切り型とは異なり継続して利益を得られるメリットがあります。ただしそのためには、顧客に解約されることなく、長く利用してもらわなくてはなりません。

そこで顧客が満足する「成功体験」を得られるように伴走しながらサポートする、カスタマーサクセスが重視されるようになったのです。

|カスタマーサポートがCSの代用にならない3つの理由


カスタマーサポートがカスタマーサクセスの代用とならないのには、3つの理由があります。

まず、カスタマーサクセスでは、サブスクリプションモデルで利益を上げるために、顧客に「成功体験」をもたらすこと、つまりゼロをプラスにすることを目標にしています。これは受動的に顧客の問題を迅速に解決し「利便性を損なわない」こと、言い換えればマイナスをゼロに戻すことを重視するカスタマーサポートとは考え方が異なります。

次に、カスタマーサクセスは、顧客の成功について前のめりで取り組むため、顧客が何を求めているのか、困りそうなことは何なのかに気づきやすくなります。ユーザーの潜在的なニーズに顧客よりも先に気付けることは、カスタマーサクセスにしかないメリットです。

最後にカスタマーサクセスは、既存顧客に積極的に働きかけることでアップセルやクロスセルを行える点もカスタマーサポートとは異なります。伴走支援することで信頼関係を構築できれば、顧客のLTVを最大化し、利益の増加につなげられるのです。

|組織にカスタマーサクセスを取り入れたほうがいい?


組織にカスタマーサクセスを取り入れたほうがいいかは、企業が現在カスタマーサクセスにまつわる業務をどの程度行っているのかによって異なります。

カスタマーサクセスに関連した業務にまだなにも取り組んでいない企業なら、集客コストよりLTVを上げるコストのほうが安くつくかを、カスタマーサクセスを取り入れるかを判断する目安とするといいでしょう。

たとえば新規で100社契約しても5社が解約されてしまう、つまり解約リスクが5%あると判明している企業の場合、1社に対するCAC(顧客獲得コスト)に50万円かかるとしたら、それ以下の予算でカスタマーサクセスを設計できるなら投資する価値があります。

<カスタマーサクセスを導入すべきケース>
CAC(新規顧客の獲得コスト)>既存顧客を維持・拡張するコスト

とくにリピーターから収益を得る、あるいはサブスクリプション系の商品やサービスにおいては収益の改善にとても効果のある取り組みです。

※詳しくは、弊社のホワイトペーパー「カスタマーサクセスに投資すべき理由」をご覧ください。

一方すでに営業部やマーケティング部門でLTV向上につながる取り組みを実践している企業では、そこからカスタマーサクセスを立ち上げることを検討します。

たとえば営業部門がアフターケアの一環として、契約期間終了の前に再契約のアプローチをしたり、サービスに満足している優良顧客にアップセルやクロスセルを働きかけたりしているケースはよくあります。そのような業務は、結果的にLTVを上げるための取り組みであり、カスタマーサクセスのKPIと同じです。

またマーケティング部門が、新規契約や再契約に際して、より長い契約期間にすれば割引をするといったキャンペーン戦略を展開することもあるでしょう。こういった新規顧客獲得や売上向上のKPI/KGIも、最終的にはLTVを上げる施策となるためカスタマーサクセスの業務であるといえます。

このように、既存組織ですでにLTVを向上させる活動をしているようであれば、それらをカスタマーサクセスとして独立させて集中的に取り組むといいでしょう。

|まとめ


カスタマーサクセスとカスタマーサポートは似て非なるものであり、カスタマーサポートがあるからカスタマーサクセスが不要ということはありません。両者には主に以下のような違いがあります。

 ・カスタマーサポートは受動的にトラブルを解決するのに対し、カスタマーサクセスは能動的にトラブルの芽を摘み取る
 ・カスタマーサポートは利益を生み出さないが、カスタマーサクセスは収益に貢献する
 ・カスタマーサポートは迅速にトラブル対応し顧客との関係も短期的であるのに対し、カスタマーサクセスは成功に向けて根本的解決を目指すので顧客とは長期の関係を築く

どちらも「顧客満足度を上げる」ことを重視する点では同じです。顧客が商品やサービスに満足しなければ、企業が成長することはないでしょう。

しかしカスタマーサポートは、カスタマーサクセスとはミッションが異なるため、代用にはなり得ません。「顧客の成功を実現することが自社の成功につながる」という新しい視点のカスタマーサクセスに取り組み、業績を伸ばしていってみてください。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

おすすめ記事

pottosやカスタマーサクセスに関することは
お気軽にご相談ください

資料ダウンロード

pottosに関する資料をダウンロード
いただけます。

お問い合わせ

pottosに関するご質問、ご意見等は
こちらからお願いします。