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ARR(Annual Recurring Revenue)とは?MRRとの違いと使用目的

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ARR(Annual Recurring Revenue)とは?MRRとの違いと使用目的

「ARRってどんなときに使う指標なのか知りたい」
「ARRとMRRの違いがわからない」
このようなお悩みを抱えてはいませんか?

ARRは企業の成長性を測る指標のひとつとされています。しかしMRRやNRRなど似たような指標が多く、違いがよくわからないままでいる人も多いようです。自社にあった指標を選ばなければ、事業を正しく評価できないかもしれません。

そこで今回は、ARRとはどのような指標なのかを解説したあとに、計算方法やどのような企業に向いているのかなどを、MRRやNRRとの違いとあわせてわかりやすく解説します。

|ARR(Annual Recurring Revenue)とは?



まずは、ARRとはどのような指標なのか、概要を解説します。

■定義

ARRとは、日本語では「年間経常収益」と訳される言葉で、「毎年継続して発生する収益」のことです。年間利用料などが対象となり、初期費用やオプション購入費など一時的に発生する収益は含まれません。

事業を安定的に運営するには、「成長性」「効率性」「継続性」の3つの観点から総合的に俯瞰することが求められます。ARRは、このうち「成長性」を測る指標のひとつです。ARRは事業全体の収益のなかでも安定した柱となるものをもとに算出していることから、中・長期的な収支予測をするのに役立ちます。

■MRRとの違い

事業の成長性を測る指標としては、MRRもあります。MRRはMonthly Recurring Revenueを略した言葉で、「月間経常収益」のことです。

ARRが1年分の収益を示すのに対し、MRRは1ヵ月分の収益を表す点が異なります。MRRを12倍すると、ARRになります。

MRRとARRは、ビジネスで提供している製品やサービスの契約形態によって適切なほうを指標に選びます。たとえばBtoCの動画配信サービスなど、1カ月単位で契約することが多く、毎月一定数の契約と解約が発生して変動が大きいビジネスではMRRを採用します。対してBtoB向けSaaSなど、年間契約の割合が高いビジネスではARRを指標とするのが一般的です。

■NRRとの違い

近年SaaSをはじめとするサブスクリプション型ビジネスにおいて、成長率を測るもうひとつの指標として注目を集めているのがNRRです。

NRRとは、Net Revenue Retentionを略した言葉で、日本語では「売上維持率」と訳されます。ARRが対象年の「経常収益」を表すのに対し、NRRは対象月の「収益の維持率」を示します。 NRRは、以下のように計算します。

・NRR=(月初の合計MRR + Expansion MRR - Churn MRR - Downgrade MRR)÷月初の合計MRR

計算式からわかるように、NRRは当月の増収分から減収分を差し引いた金額が考慮されるため、増収が減収を上回らないと100%を超えません。またNRRは新規顧客の獲得から得られる収益(New MRR)を含まないこともポイントです。

新規顧客に頼らず100%を超えれば事業は継続的に成長すると考えられることから、NRRはARRと同じく事業の成長を予測する重要な指標とされているのです。

|ARRの計算方法


企業の成長率を測る重要な指標となるARRは、月間経常収益であるMRRを12倍することで算出するため、まずはMRRを計算します。

MRRには、以下の4つの要素があります。

 ・New MRR:当月の新規顧客から得られるMRR
 ・Expansion MRR:前月よりも取引額が増加した顧客から得られるMRR
 ・Downgrade MRR:前月よりも取引額が減少した既存顧客から損失したMRR
 ・Churn MRR:当月にサービスを解約した既存顧客から損失したMRR

当月のMRRは、前月のMRRに以下の4種類のMRRを足すことで算出します。

・当月MRR=前月のMRR+(New MRR + Downgrade MRR + Expansion MRR + Churn MRR)

ARRは、上記の計算式で算出したMRRをもとに、以下の計算式で求めます。

・ARR=MRR×12

たとえば先月のMRRが300万円だった場合、現在のARRは12倍の3,600万円と計算されます。

|事業指標としてARRを使う企業とは?



事業の成長指標としてARRを採用することが多いのは、以下のような企業です。

■ケース1)サブスクリプション系SaaS

売上が利用月ごとに按分されるサブスクリプションSaaSでは、ARRを採用するのが適しています。

従来の売り切り型ビジネスであれば、売上は販売した時点で一括計上されるため、損益計算書における会計上の売上高を指標としても問題ありません。しかしSaaSは年間契約した場合でも、利用月ごとに按分されて計上されるのが特徴です。

たとえば3月決算の企業で、3月に月額料金形態の年間契約300万円のプランを契約したとします。その場合、収益は300万円獲得できていますが、会計上は1ヶ月分の25万円だけしか計上されません。

SaaSにおいては、会計上の売上では、実際の実力を正しく評価するのが難しいのです。ARRは、そのギャップを埋め、事業を正当に評価するのに有効な指標となります。

■ケース2)投資家に評価されたいスタートアップ企業

ARRは資金調達したいスタートアップ企業にとって、投資家に成長性をアピールする際にも重要な指標となります。

投資家は、「成長性」「効率性」「継続性」の3つの観点から、投資するに値する事業かを判断すると言われています。ARRは「毎年継続して発生する収益」を示すため確実性が高く、事業の成長性を投資家に示すために重要な役割を果たすのです。

|ARRの注意点:収益変動が反映されない


ARRでは収益変動が反映されない点には注意が必要です。

年間契約ではなく月間契約が多いビジネスの場合、月ごとのMRRが大きく変動するのが一般的です。そのためARRを算出する基準とする月が違うと、算出されるARRも大きく異なります。

たとえばMRRが突出して高かった月をもとに計算するとARRも高くなり、事業が大きく見えるため、過大評価される可能性があります。一方MRRが低かった月を基準にARRを算出すると、事業は小さく見えてしまい、正当な評価を得られません。

このような場合には、四半期ごとのMRRをもとにしてARRを算出するなど、月々の売上の変動の影響を最小限に抑える工夫が必要です。

|ARR向上方法



最後にARRを向上させる方法を、2つ紹介します。

■契約金額を増やす

ARRはMRRに基づいて算出されるため、MRRを増加させることがARRの向上につながります。

MRR4要素のうち、増収に結びつくのはNew MRRとExpansion MRRです。 このうちNew MRRは、新規顧客から得られるMRRであるため、新規顧客を獲得する施策を打つのが効果的です。マーケティングでリード獲得率を上げたり、セールスでクロージング率を向上させたりする施策を検討しましょう。

対してExpansion MRRは、既存顧客のアップセル・クロスセルにより得られるMRRです。アップセル・クロスセルは顧客ロイヤルティがベースとなるため、顧客が自社プロダクトに対してメリットや必要性を感じていなければ成功しません。顧客がプロダクトを導入した時点から、カスタマーサクセスにより成功体験を積み上げていくことが大切です

■解約とダウンセルを防ぐ

解約とダウンセルを防ぎ、Churn MRRとDowngrade MRRを下げることもARR向上につながります。

解約やダウングレードが発生するのは、顧客がプロダクトを使いこなせていない、価値を感じていない可能性が考えられます。カスタマーサクセスによるオンボーディングを充実させる、顧客の利用状況を観測して解約の兆候を早期につかみ、適切なタイミングでサポートするなど、抜本的対策を検討するといいでしょう。

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